地下室のゆとり記

ホットケーキは世界遺産

舞城王太郎『煙か土か食い物』/『暗闇の中で子供』

煙か土か食い物 (講談社文庫)煙か土か食い物 (講談社文庫)
(2004/12)
舞城 王太郎

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普通の文章も書けるのかよー。
それなりに文学の基本身につけた人間が、その基本地点で一休みし続ける文学界に蹴り入れてるように思える。
自分でもよくわかんないからAmazonの落鳳坡さんのレビュー見てね。


『雰囲気に埋没せずに同時代的なビート感のある話を肩の凝らない形で
書きたいと思って作ったような印象の本。全体的に今の文学界で幅を
利かせている連中の手法を、皮肉を通り越した誹謗並の行為におとしめた
パロディとして流用しているところが賛否両論分かれるところなのかなと
思う。』
from http://www.amazon.co.jp/dp/406274936X


好き嫌いが最初の一行でメチャンコチャラリンコ別れる文体だけど、好き。

うろ覚えだけど、「助けてほしかったら助けを求めなければいけない。聖書を読め、聖書を。」って考え方が好き。
確かに矛盾ばかりの聖書で一貫して言える事は「助け求めなきゃ助けねーよ」だなw
信じてても見捨てられるしw
それと羊たちの沈黙とチャンドラーのロンググッドバイのネタバレがあるんで注意。

これミステリーではないと思うんだ。メフィストだけど。
敢えて言うなら家族小説。愛についての小説。超単純明快。
暴力やらファッキンやらバッファロー・ビルやら、汚い要素で埋め尽くしてる癖に。
ファックファック言いながら最後はラブアンドピース!愛友情努力!夕日!とか言っちゃう90年代イギリス映画に似ている。


暗闇の中で子供―The Childish Darkness (講談社ノベルス)暗闇の中で子供―The Childish Darkness (講談社ノベルス)
(2001/09)
舞城 王太郎

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奈津川サーガ第二弾。
奈津川家きっての価値なし男にして三文ミステリ作家の三郎が主役。ルンババ。
四郎、二郎、若い頃の丸雄が一番カッコいい。
でも結婚するとしたら三郎。
女の子はユリオより楓ちゃんとくっついて欲しいな…

んでもって構成のはなし。
mixiレビューとか見ても、「意味わかんない」とか「ありえない」とかばっかなんだけど、
そもそもこの作品、嘘で物語を作って真実を伝えるのがテーマなんじゃないかな。
何だっけ、「嘘で話の筋を作って、感動させて最終的に本当に作者が伝えたい事を読者の心に残す」みたいな事言ってなかったっけ。

以下本文より引用。
>ある種の真実は、嘘でしか語れないのだ。(中略)ムチャクチャ本当のこと、大事なこと、深い真相めいたことに限って、そのままを言葉にしてもどうしてもその通りに聞こえないのだ。そこでは嘘をつかないと、本当らしさが生まれてこないのだ。(中略)正攻法では表現できない何がしかの手ごわい物事を、物語なら(うまくすれば)過不足なく伝えることができるのだ。言いたい真実を嘘の言葉で語り、そんな作り物をもってして涙以上に泣き/笑い以上に楽しみ/痛み以上に苦しむことのできるもの、それが物語だ。


(そんな読んでないけど)舞城王太郎って作家はこれに尽きると思うんだよね。
『みんな元気。』も全てにおいて意味わかんなかったけど最終的に「愛最高!」って言いたかっただけな気がしたし。
何はともあれ次は一郎ですね、わかります。
丸雄主役とかも出ないのかな…二郎主役で終わり?

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

  1. 2008/06/14(土) 18:12:23|
  2. 書籍
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